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【一般社団法人ふぇみ・ゼミ&カフェ】
3/10国際シンポジウム「ギグワーカーとジェンダー、セクシュアリティ~バリアの回避と権利保障」

  • 「1日だけ参加」も可
  • 土日参加可
  • 自宅でできる
受付は終了しました
 

ID:53239

※この情報の内容は受付を終了しています。連絡先など変更されている場合がありますのでご注意ください。

キーワード:
ギグワーカージェンダーセクシュアリティ労働障害
活動テーマ:
音楽・アート・芸能 、 外国人・多文化共生 、 人権・平和 、 地域・まち・居場所づくり 、 LGBT・セクシュアルマイノリティ 、 マイノリティ・さまざまな人への支援
団体名:
一般社団法人ふぇみ・ゼミ&カフェ

趣旨

フードデリバリーの配達員、クラウドソーシングでのデータ入力やライターなど、デジタルプラットフォームを通じて単発の仕事を請け負うギグワークが広まっている。労働法の不適用や、失業、労災の保障、単価の低さ、強大な権限を持つデジタルプラットフォーム運営企業による不利益変更や不透明な審査プロセスによるアカウントの停止など、様々な問題が指摘されているギグワークは、現在、決して「多様な働き方」と持ちあげるようなものにはなっていない。

しかし、同時に既存の労働市場においては、ジェンダー、セクシュアリティ、人種・民族、障害、在留資格の種類、フルタイムワークが標準とされていることなど様々なバリアがある。「標準的」な労働者ではないとして排除されていた人たちにとって、デジタルプラットフォーム上でのやり取りが多くを占める、ギグワークの参入障壁の低さは魅力である。

本シンポジウムではこうした視点から、ギグワーカーの現状と労働運動の課題について韓国、香港の事例を伺い、プラットフォーム協同組合など、今後の展開の可能性を探る。

主要項目

開催日

2024年3月10日(日)


「14:00-17:30」「日曜日」「オンライン併用」

地域

文京区、 不特定

場所

東京大学本郷キャンパス 赤門総合研究棟A200(〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1)
オンライン併用

対象

どなた様も

申込み締切

2024年3月10日(日)

申込み方法・備考

予約・詳細 https://gigworkgs.peatix.com/ 
一般/¥1,800
学生・ふぇみゼミ寄付者/¥1,500
ふぇみゼミU 30生/¥1,000

※リアルタイム配信の参加申し込みは、当日の12:30(シンポジウム開始一時間前)までとさせていただきます。12:30までに購入をしていただいた方にZoomアドレス・IDをお送りいたします。大変申し訳ありませんが、それ以降の申し込みの方は後日動画配信にて視聴いただく形になり、Zoomアドレス・IDを送信できかねます。ご了承ください。
※こちらのシンポジウムには期間限定の「後から配信」がございます。お申し込みいただいた講座の映像を、メールにてお送りさせていただきます。配信は2週間までです。
※お友達、同居の方などと一緒にご覧になる際も、お一人一枚のチケットをご購入いただくようお願いします。

内容

プログラム

13:30 開場

14:00-15:00 林百花「香港のプラットフォーム労働者~回顧と展望」

フードデリバリー・プラットフォームの広告は、「女性の強さ」や、人種の平等を思わせるような語彙を使って、自由で自主的な参加に基づいたプラットフォームの印象と価値感を打ち出している。しかし、フードデリバリー配達員たちの経験からは、アルゴリズムにコントロールされ、個人でリスクを負わされ、不安で不安定な仕事の姿が浮かび上がってくる。女性やエスニック・マイノリティの配達員にとってはなおさらである。
香港ではここ10年ほどのフードデリバリー・プラットフォームの発展にともない、様々な規模のストライキが発生している。プラットフォーム労働者たちは、コントロールに抗い、合理的で、安定した、透明性のある報酬体系を求める要求を繰り返し提起している。労働者によるアクションがたびたび起きている一方、プラットフォーム労働者の権利を保障する政策はなく、労働者も持続した組織化を実現できていない。一部の配達員たちは、雇われることを拒否し、プラットフォームが称揚する新自由主義的価値観を受け入れ、プラットフォームに対抗する労働運動の中に緊張関係と、矛盾、葛藤を持ち込んでいる。今回のシンポジウムでは香港のこれまでの10年間のプラットフォームの発展を振り返り、今後についての展望を示したい。

15:00-15:30 金美珍(キム・ミジン/KIM Mijin)「韓国におけるフラットフォーム労働の現状と権利保障の取り組み」

1990年代以降、労働基準法や既存の社会保障から排除されていた非正規雇用が深刻な社会問題となっている韓国では、コロナ禍の直前から、デジタルのプラットフォームを介して労務を提供する新たな働き方が登場した。これらの働き方は単発・短時間の業務が多く、雇用の形をとらないため、既存の労働法や制度から排除されるというより脆弱で不安定な性格を帯いている。本報告では、韓国におけるフラットフォーム労働の現状とその従事者を保護するための取り組みについて紹介する。

15:30-16:00 中野 理(なかの おさむ/ NAKANO Osamu)「プラットフォーム協同組合とジェンダー」

「プラットフォーム協同組合」は財やサービス、情報等を交換するオンライン・プラットフォームを労働者や利用者が自ら所有し、民主的に運営する協同組合である。プラットフォーム資本主義に対抗する取り組みとして世界各地で注目を集めている。本報告では、世界のプラットフォーム協同組合の先進事例を紹介し、それが「ギグ・ワーカー」(とくに女性)の保護や適正な利益分配、地域コミュニティの活性化等に果たす役割を検討する。

16:10-16:30 休憩

16:30 コメンテーターによるコメント

16:45-17:30 パネルディスカッションと質疑応答

17:30  案内、終了

パネリスト紹介

林百花(momoka)

香港の大学でリサーチアシスタントとして勤務。研究テーマは、プラットフォーム労働者と、プラットフォームガバナンス。

金美珍(キム・ミジン/KIM MIJIN)

大東文化大学国際関係学部准教授。韓国生まれ。専門は社会運動、労働運動、女性運動、社会政策。著書に『韓国「周辺部」労働者の利害代表――女性の「独自組織」と社会連携を中心に』(晃洋書房、2018)、偏重に『ハッシュタグだけじゃ始まらない―東アジアのフェミニズム・ムーブメントほか』(大月書店、2022)。

中野 理(なかの おさむ/ NAKANO Osamu)

日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会・理事/海外連携推進部長。横浜生まれ。2014年3月、日本労働者協同組合連合会センター事業団入職。2017年7月に日本労働者協同組合連合会理事、2023年7月に同会事務局次長に就任、現在に至る。国内外のシンポジウム等での講演多数。新聞、雑誌等への寄稿多数。共著『プラットフォーム資本主義を解読する:スマートフォンから見えてくる現代社会』(ナカニシヤ出版、2023年6月)。

コメンテーターと司会者紹介

◆コメンテーター

畔蒜和希(あびる かずき/ABIRU Kazuki)
明治大学大学院 文学研究科地理学専攻博士後期課程。1997年千葉県生まれ。明治大学大学院文学研究科地理学専攻、博士後期課程在学中。専門は都市社会地理学,経済地理学。主な論文に「マッチング型ベビーシッターサービスにみるギグエコノミーの実態」(2020年、E-journal GEO 15: 267-284)、「就職への意思決定過程からみた新卒保育士の労働力供給――千葉市における保育所の事例」(2021年、 地理学評論94A: 82-100)など。

◆司会・コメンテーター 

飯野由里子(いいの ゆりこ/IINO Yuriko)
東京大学大学院教育学研究科附属バリアフリー教育開発研究センター教員。一般社団法人ふぇみ・ゼミ&カフェで運営委員。専門はフェミニズム・ディスアビリティ研究。主な著書に『合理的配慮:対話を開く対話が拓く』(共著、有斐閣、2016年)、『「社会」を扱う新たなモード:「障害の社会モデル」の使い方』(共著、生活書院、2022年)、『ポリティカル・コレクトネスからどこへ』(共著、有斐閣、2022年)など。

◆企画コーディネーター、中日通訳

熱田敬子(あつた けいこ/ATSUTA Keiko)
東京下町育ち。フェミニスト、アクティヴィスト。ふぇみ・ゼミ&カフェ運営委員、北京語翻訳通訳、ジェンダーや社会学の大学講師。研究テーマは人工妊娠中絶の体験談の聞き取り、日本軍戦時性暴力支援運動など。共著に『ハッシュタグだけじゃ始まらない:東アジアのフェミニズム・ムーブメント』(編著者:熱田敬子、金美珍、永山聡子、張瑋容、曹曉彤、大月書店、2022)など。

この情報に関するお問い合わせ

ふぇみ・ゼミ事務所:

〒115-0044 東京都北区赤羽南2丁目4-7 鷹匠ハイツ403

メール:femizemi2017@gmail.com

HPアドレス: https://femizemi.org/

団体紹介
団体名称 : 一般社団法人ふぇみ・ゼミ&カフェ
ふぇみ・ゼミは、2017年、受講者を若い世代に限定したフェミニズム自主講座の開催
からはじまりました。
現在では若い世代向けの講座に加えて、全年齢向けのフェミニズム講座、調査研究なども実施し
ています。その際に常に大事にしているのが、インターセクショナリティの視点(差別の交差
性;複数の差別の重なりや交わりを見る視点)を取り入れることです。
18歳~20代を対象(ジェンダースタディーズ初学者のみ30代も受講可)の「ふぇみ・ゼミU30」
通年開講。
それ以外の講座の参加対象に年齢制限はありません。多くの講座はオンラインでご参加いただけ
ます。
気になる方は、ぜひイベントページをチェックしてみてください!