(2005年10月9日 / 柴田健次 )
三宅島に<風の家>がオープンしました
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10月5日、三宅島に高齢者の暮らしの支える“みやけじま<風の家>”がオープンしました。
<風の家>は、阿古地区にある日本建築学会の研修所を借りて行うコミュニティスペース。三宅島島民帰島支援事業の一環として、島民の自主的運営のもと、三宅島災害・東京ボランティア支援センターが運営を行います。
三宅島の噴火災害は、2005年2月より始まった帰島により新たな段階に入りました。2,200名あまりの島民が帰島を果たしたものの、その多くは高齢者で、8月31日現在の高齢化率は42.6%という高率を示しています (8月31日三宅村発表) 。
こうした状況は、帰島開始時より予想されていましたが、コミュニティで重要な役割を果たしていた地域老人会などの再建や医療や福祉の環境整備など、島内での生活を支える上で課題が山積しています。
こうした点を踏まえ、<風の家>では、島民の善意(島民ボランティア)を中心にしつつ、三宅島の中で、主には「高齢者の見守り」を意識した活動に取り組みます。<風の家>の運営は島民の自主的な運営を中心にしながら、引き続き三宅島の復興を応援する島外のボランティア・各団体・組織への情報発信と活動拠点とし、島民との交流の場として機能することを目指します。
5日の11時から始まった開設式には、島民を中心に120名以上の参加者がありました。開設式の準備には、のべ60名以上もの島民ボランティアの方々に手伝っていただきました。当日は、島内の交通事情から「行きたくてもそこまで行けない」という声があったことから、車による送迎が行われました。
開設式では、平野祐康三宅村長など日頃よりご理解・ご協力をいただいている方々からご挨拶をいただいた後、「風の家」の看板を掲げて開設を皆で祝いました。
プログラムでは、皆で楽しめるものを、ということで「餅つき」を行いました。杵の動きにあわせて、神着から届いた太鼓の音色を聞きながら、出来立てのお餅など皆でいただきました。<風の家>のあちらこちらで和やかな会話が弾みました。
やがて即興での島節が始まり、「紅葉」や「故郷」などを歌ったほか、「あじさい音頭」をみんなで輪になって踊りながら、楽しい時間を過ごしました。
三宅島災害は避難指示解除と帰島によって終了した訳ではありません。そこに暮らす島民の手による、生活と地域の再生という課題への取り組みは、まだ始まったばかりです。<風の家>など一連の活動へのご理解・ご支援をいただきますよう今後ともお願いいたします。
三宅島にオープンした風の家をささえてください。
◆〜皆様のご寄付のご協力をお願いしております〜
三宅島災害・東京ボランティア支援センターではこのたび、島の高齢の方々の暮らしを支える小さな事業として、多くの島民ボランティアの方々と協力し、三宅島阿古地区にみやけじま<風の家>を開設させていただき、『仲良し』と『支えあい』を大切にする島の高齢者の方々を中心とする暮らしの支援を目的とした、あたたかいみんなの家として、新たに事業をスタートさせていただきます。
口座名儀:三宅島災害・東京ボランティア支援センター帰島支援事業 代表 山崎美貴子
銀行名:みずほ銀行飯田橋支店
口座番号:8047179
連絡先:三宅島災害・東京ボランティア支援センター 事務局(担当:ウラベ)
TEL:03-3260-7573
FAX:03-5229-1646
E-mail:tokyocenter@cmpo.org
ホームページ:http://www.tvac.or.jp/miyake/
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